つげちゃんのblog~天使の戯れ言~

タイトルつけてみたわん

なつぞら最終回(w)を終えてなお残る謎。

まぁ、そもそも実際には最終回でもないのに、最終回演出にする理由自体が謎。

www.sponichi.co.jp

結構、いろんなメディアで「なつぞらの異例演出」として記事が上がっていましたが、
そもそも、朝ドラの最終回には、ほぼ決まって「ふだんは番組序盤で流すオープニング
タイトル部分(今回ならアニメに載せてスピッツの歌が流れるところ)をあえて流さず
番組を始めて、ラストの部分で効果的にオープニングテーマを流して締める」という
お約束的なことがあります。で、それをやるのは最終回だけという暗黙の了解もあります。

なので、昨日(8/10)の放送で、ふだんは「連続テレビ小説」ってだけ出る番組冒頭に
連続テレビ小説 なつぞら」って出て、普段はスピッツの歌に載せて出されるその回の
タイトルテロップ(第19週 なつよ、開拓者の郷へ (第114回))って出たあたりで
「あれ?きょうで最終回だっけ?」って、朝ドラを見てる人なら思っちゃうものなんです。

で、じゃあ、なぜ「あえて視聴者に最終回と誤認させるような演出にしたのか?」という
部分を記事で取り上げていたのが、自分が拾えた限りでは、スポニチだけだったんですが
その理由というのが

>なつが幸せになる回で、多くの人が祝福に駆け付けました。スペシャルな回であると同時に、
>なつたちを祝福する多くのキャストの表情を、視聴者の皆さんによりたくさん見ていただこうと
>思い、この回に関しては、いつものアニメーションから登場人物の表情に切り替えました。
>(チーフ演出 木村隆文氏談 上記リンク先の記事より引用)

というものだったわけですが…。


うーん。弱い。というか、別に最終回演出にしなくてもできるよね?
としか思わなかったんだが…。なつたちを祝福する多くのキャスト…が実際に登場するのは
15分のうちの最後の2分くらいのこと(それも記事に書いてある)だし、そこを見せたいなら
15分まるっと結婚式にしてもいいくらいですわね。あんだけ登場人物ほぼ全員集合してんだし。

ほぼ全員…と書いてるのは、なつの東京暮らしにとって、一番お世話になっている大事な人で
衣食住のほぼすべてを面倒見てくれたおでん屋のあやみさん(山口智子さん)がいないから。
なつにとっては、マダムを呼ぶなら、まずあやみさん呼ぶ方が先じゃない?ってくらいの人。
(なつの会社の同僚は、すなわち坂場の元同僚になるので、さすがに映画で大失敗して会社に
大損させて退職してる手前、なつが呼びたいと思ったとしても、さすがに呼べない。それは
わかる。おそらく、呼んで来たとしても気まずくなるだけなので、これはいなくても正解。)

それでも、天陽からよっちゃん夫妻から倉田先生までいるんだから、感動的なスピーチとか
させれば、それこそ多くのキャストの表情見せれるっしょ。その理由で最終回演出にするなら
そこまでしないと説得力が生じない。最後の2分で付け足しみたいな感じで結婚式するなら
わざわざ奇をてらった最終回演出なんかする必要もないと思うんだけどなぁ。
(あくまで個人の感想なので、そういう考えもあるねくらいにしといてね)

謎その2。農協の組合長はいったい何日入院してたの。そもそも、なつは何日会社休んでるの。

昭和41年秋、結婚の報告をするために坂場とともに十勝に帰ったなつは、農協の組合長に
天の恵みと持ち上げられ、部外者(だって東京在住のアニメーターよ?)であるにもかかわらず
十勝の酪農の命運を決めるかもしれない農協の会議に出席し、十勝支庁に押しかけた際にも
自ら率先してシュプレヒコールをあげ、どういうわけか土曜日の午後に緊急性もなく入院した
農協の組合長のお見舞いに行き、農協で作るタンポポバターとやらの商標のデザインを依頼され
雪次郎に呼び出されてたから、ついでに雪月に行ってあんバタさんみたいなお菓子を食べ、
十勝の習わしであるらしい公開プロポーズをされたゆみこに「なぜ逃げる?」と恫喝して結婚の
後押しをし、柴田家の縁側でちょちょいのちょいっとバターの商標デザインを仕上げたんですが。

この書いてる内容にも、謎なところ結構あるんですが、
(だってねぇ…十勝の習わし…そんな習わしねぇし…いくらドラマの中の冗談だからってさぁ…)
全部取り上げてたら、それこそ大長編になってしまうので、ポイント絞りますね。

上記にも書いたとおり、十勝支庁で農協の組合長が森崎リーダー演じる十勝支庁長の大清水洋と
面会したのが土曜日の午前11:30頃。これはドラマの流れと、直後の柴田家のシーンで流された
のぶさんのテレビニュースの内容から間違いないところ。柴田家に帰宅したゆみこのセリフから
十勝支庁でのくだりの直後に、組合長が入院した(させられた)のは間違いなさそうです。
…ということは、組合長入院は土曜日の午後ということになりそうです。そもそも、普通の病院は
閉まっているはずの土曜日の午後に、あんなにピンピンしてる組合長が入院させてもらえるような
病院は存在するのか…というワイのリアル職業ゆえのひっかかりもあるのですが、それは置きます。
(おそらく農協の組合長=地元の名士なので、あらかじめ予約されていたか病院側が忖度した?
それでないと、説明つきません。まさか、あの直後にぶっ倒れたとかじゃないでしょうし)

その翌日。つまり日曜日…これも雪月で倉田先生が、十勝支庁での出来事をさして、昨日は
面白かったんだって?と言っていることから間違いないところです。プロポーズするつもりの
雪次郎は、おそらく農協勤務のゆみこが問題なく集まれる日を選んでいるはずですし。
雪月に行く前に、組合長がなつに話があるというので、なつたちは組合長のお見合いに行き
ついでに、タンポポバターの商標デザインを頼まれます。その商標はなつが柴田家の縁側で
ちょちょいと仕上げて、農協に持参するわけですが、その時点で組合長は既に退院していて
普通に仕事をしています。そもそも、体調が悪くて入院したわけじゃなく、働きづめだった
組合長を心配して周りが入院させただけなので、仕事してる自体は問題ないんですけど…。

なつは農協で組合長に商標デザインを披露しているので、そうなると組合長が退院するまで、
なつはずっと十勝にいたことになるんですが、いったい何日入院してたの? というか、
なつさん、あなた、いったいいつまで十勝にいるの? そんなに休んでていいんですか?
っていう疑問が当然湧いてくるわけであり…。なつのお衣装から考えて、農協に商標を提出
するところで5パターン目くらいなんですよね…。仮に組合長が土日だけ入院だったとしても
その時点で、なつの十勝滞在は最低でも5日目以上。十勝と東京の往復はそれぞれまる2日
かかることは、以前、このブログでも書いたとおり。その時から10年くらい経ってるから
もしかしたら、ダイヤも早まってる可能性はありますが、それでも青函連絡船を使わなきゃ
いけないのは変わっていないので、そこまで劇的な短縮にはなっていないと思われます。
行き帰り、それぞれ2日として4日足して9日…。商標デザイン描き上げてすぐ帰ったとしても
休み取り過ぎじゃね?? もし組合長が一泊じゃなく何泊かしてるんだったらなおさら…。
現状、夫である坂場は無職(十勝滞在中に、やっぱりアニメ作りたい!とか言ってますから
なんか別の仕事をしているというわけでもなさそうですし…)なのに、随分余裕ですね…。

謎その3。ゆみこは牛乳飲めるの? 飲めないの?

ゆみこは酪農家の娘なのに牛乳飲めない設定だったんです。
なので、農協に勤めてるゆみこが、なつから「十勝の牛乳のために頑張って!」と言われて
「まだ飲めないけど」と返すシーンはそれだけ見れば、ああ、そうよねとなるところですが。

下記のツイートを見るまでは。

このツイートで取り上げてるのは、なつぞらの公式HPに出ている人物プロフィールなんですが。
そこには「大嫌いだった牛乳も、なつのおかげで飲めるようになる」って書いてるんですよ。

www.nhk.or.jp

結婚して、また飲めなくなった? でも、それなら「まだ」飲めないとは言わない…。
なつのおかげで牛乳飲めるようになったはずなのに、まだ牛乳飲めないというゆみこに対して
特に不思議がるでもツッコミを入れるでもないなつ…。そもそも、ゆみこが牛乳飲めるように
なったシーンも見たことないし、公式のここにそうやって書いてあるだけですし…。
公式HPに書いてある人物設定すら、脚本に落とせてないのさすがにヤバすぎませんかね…。



制作側が積極的に設定を破綻させに行くの斬新なスタイルですね…。

とりあえず、なつぞらは昨日できれいに最終回を迎えたようなので、
あしたから始まる「なつぞら2」では設定破綻とかしないよう祈りたいです…。